今回はエッジベイトシリーズの基本となるオリジナルについて、開発経緯も含めて少し詳しく書いてみようと思います🐟

まあジグを作り始めた頃、既製品にはない尖った性能のモノを作ったるわ!と意気込みまして、この状況にはこれ、あの状況にはこれと、パターンをめちゃくちゃ細分化して色んな形を作っていました。 

釣れるか釣れないかで言うと釣れないことはないんですが、パターンを細分化しすぎて再現性のn数が全然取れず、果たして正解なのか不正解なのか分からなくなるという迷宮に迷い込むラビリンスフィッシング。

そもそも将来的に売ることを目標としてるんだし、この考えは完全にアウトでした。

こんな無名のぽっと出個人メーカーが特定の渋い状況で使ってくださいなんて言っても根気強く使ってくれる人なんていないだろうし、そこの状況判断も個人の裁量。

1度販売しても、この状況でこう使ってくださいと100%周知できるならいいんですが、そんなに上手くいくはずもなく、1度全てまっさらにして頭の中を整理。

販売するのであれば、説明を読まずに使ってもある程度動きに差別化ができるレベルの製品を作らにゃならん。

色々な状況に対して尖ったジグをたくさん作るのではなく、まずはコレ1本あれば信頼できるジグを作る方向へとシフトしました。

これは1人のアングラーとしての自分のためでもあります。当時遊漁船に乗ってテストしていたんですが、やっぱ釣れないと悔しいし楽しくないんですよね。船代だけかさんでいくし🙃

だんだんと考えがマイルドになった頃、何個か作ってテストしていて頭角を現したのがエッジベイトオリジナル。

SLJとジギングを半々くらいでやる自分が開発当初に考えていたのは、タダ巻きでも、フォールでもしっかり魚にアピールできて、なおかつ色んな状況に対応できるオーソドックスなジグを作ることでした。

数々のサンプルを経て、出来上がった形状は一般的な型と比べるとかなり肉厚で、断面は円に近い銀杏型。少しだけフロントに寄ったほぼセンターバランス。

底面にはエッジの効いたキールを配置しています。

エッジベイトシリーズ共通かつ歳大の特徴がこのキール面。メタルジグという無垢の鉛素材を使う特性上、重心の位置は基本的に体積に依存します。

たとえば、半円を描いて、その頂点と両辺を直線で結ぶと直角二等辺三角形になりますが、体積は当然半円の方が大きい。シンプルにこの形状だと、体積が大きい半円に重心がいくため、丸い面を下に、三角形の面を上にしてジグは落ちます。この円と三角形の重心バランスを調整し、三角形の体積を増やしてキール面が下になって落ちていくように設計しました。

これにより、フォール時にキール側の線が水を切るように水流を受けるため、ジャーク後わずかなラインスラック発生後の姿勢変化の初動が非常に速いジグになっています。正確には様々な水流を受けるため、必ずしもキール鋭面が水を垂直に切る訳では無いですが、この重心設計は唯一無二だと思っています。

例えば、切れる包丁と切れない包丁で刃を当てた時、鋭利な刃の包丁はすぐに刃が入りますが、なまった丸い刃の包丁はある程度力を入れないと刃が入りません。これをフォール時初動のタイムラグのようなものだと思っていただければと思います。無論エッジベイトは前者です。

また、テスト中に現場で全面キールだったんですが、前部底面を平らに削ってみたところ、巻き感の向上、ジャーク後のブレーキとして非常にいい役割を果たしたので、現在の形状に落ち着いています。

読者様の頭に刷り込むために何億回でも書きますが、この断面形状にはそれなりに意味があって、まず円に近いことで水を受ける面の左右差が小さく、ジャークしても大きくスライドしにくいという特徴があります。

ジャークすると短い距離で姿勢を崩して横を向向き、そこから比較的素早く水平姿勢に移行します。

メタルジグは丸面やフラットな形をメインに左右非対称につくると、ほぼ確実にゆりかごのように左右に揺れながら落ちますが、ゆりかごのような左右のブレはほとんどなく、エッジベイトは回転したり、軸方向にブルブルと細かくロールし震えながらスーッと素直に落ちていきます。

テンションフォールではスパイラルに落とすことも可能です。

これは僕個人の釣り方として、砂地の中に岩などの変化を見つけた際、少し誘いあげてからピンに落としたいというのが好きなことも理由の一つです。左右に触れると着底点がかなりズレるので。

アクションの仕方はジグを勢いよく跳ね上げるというより、ロッドの曲がりを柔らかく使って持ち上げ、横を向かせて落とすイメージ。ロッド入力はまったく無しのハーフピッチ~ワンピッチのリーリングのみでも簡単に横を向きます。イサキSLJなどではよくこのデジ巻き的な使い方をよくします。

一般的なスロージギングのように、着底後ロングジャーク→ロングフォールでももちろん効果的ですが、僕個人は着底からすぐゆるいハーフピッチなどで誘ったり、スローリフトからハーフ/ワンピッチ、青物には速巻きストップなどで使う事も多いです。

特にオリジナルは大きく飛ばすことを目的としていないので、無理に強い入力を与える必要はありません。

また、ドテラ流しでライン角度がついた状況でも使いやすく、風や潮が強い時にはこの肉厚な形状と潮切れの良さがメリットになります。

軽量モデルはただ巻きでもロールを主体としたアクションになります。

フォール主体のスロージギングだけでなく、SLJでのただ巻きやブレードチューン、BLJでの高速巻きにも対応できます(本体はかなり回転します)

まず最初に入れてみるパイロットジグとして作ったのがオリジナルです。

大きく動かすことだけがアピールではないし、フォールを遅くすれば魚が食うというわけでもありません。

その日の状況に合わせて入力やフォールのさせ方を変えていく。

エッジベイトシリーズの中では一番基本的なジグですが、個人的にはまずオリジナルを使い込んでもらえると、他のモデルとの違いも分かりやすいんじゃないかと思います🔥

それではっ!!